住宅を売却する際にはその建物に適正な品質があるかどうか、ふるいに掛けられます。
その中の第2番目のふるい『劣化状態』についてのお話です。
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※証明すべき品質についてはこちら↓
売主が証明しておくべき劣化状況について
中古住宅(既存住宅)の場合は建物の劣化は付きもの。
人間だって顔を洗ったり時にはケガや病気をしたりしますよね。その時にほったらかしにしていれば余計悪くなったりします。建物も同じで予め調査をしてその不具合を明示しておくということは買主のことを考えたら重要なことではないでしょうか。
どうやって証明するのか。建物状況調査について
その劣化を第三者的に証明するのが宅建業法上のインスペクション、建物状況調査です。
建物状況調査は主に構造(構造耐力上主要な部分)・雨漏り(雨水の浸入を防止する部分)についての劣化や不具合を調査する検査になります。
様々な住宅制度活用のベースとなるものがこれです。
既存住宅売買瑕疵保険への加入も、フラット35適合証明もこの検査に基づいてその判定がされます。
この建物状況調査において劣化事象が無ければ基本的な劣化についてはクリアということ。
つまり、既存住宅売買瑕疵保険やフラット35適合証明の取得確率がグッと高まります。
ここで出てくる第2番目の『ふるい』
国の住宅に関する方針はざっくりと言うとこうです。
- 新築住宅については長く使えるものを作る。
- 中古住宅(既存住宅)については質の良いものは活用する。
- どうにもならない建物は除却する。
前述の建物状況調査を何事もなくクリアし、且つ以前書いた耐震基準に適合していたとすると、一応、2に適合したものとされます。
※第1番目のふるい。制度上の耐震基準についてはこちら↓
2の質の良い中古住宅(既存住宅)として認められると、その後の住宅取得やリフォームに対して補助金や減税制度などが受けられるようになります。また売買の時に既存住宅売買瑕疵保険にはいれれば、住宅取得時に住宅ローン減税を使うことが出来るようになりますので、買主さんにしてみればダブルでお得です。
つまり建物状況調査の劣化事象をクリアし、既存住宅売買瑕疵保険に入れる準備があること。
ここまで証明出来たら完璧です。
これが制度上の第2番目のふるいです。
この第2番目のふるいにを通過できなかったとしても、敗者復活戦があります。
それはまた別の記事で。
フラット35についてもその他の要件がありますので、また別の記事でお話します。
まとめ
いかがでしょう。
国は様々な中古住宅(既存住宅)の基準を定めていますが、それが何を意味しているのか見えてくるのではないでしょうか。
- 新築住宅については長く使えるものを作る。
- 中古住宅(既存住宅)については質の良いものは活用する。
- どうにもならない建物は除却する。
すべての住宅はこれの流れに乗っているということ、そこを理解すると様々な助成金等の情報を探すときにも苦労しないかもしれませんね。
本質がずれている制度に税金が使われることはありませんね。