今回は仲介業者及び売主さんがやっておくべきホームインスペクションについてお話をします。
その前に少しだけ基礎知識。
にほんブログ村
仲介業者・売主がやるべきホームインスペクション・住宅診断
日本の空き家の状況とその中で家を売る対策とは
空き家戸数は過去最高の842万戸
平成30年の住宅・土地統計調査によると平成30年時点での日本の総住宅戸数は6242万戸と過去最高を更新し、増加の一途を辿っています。
一方で人口減少や建物の老朽化等を原因とし空き家の個数についても842万戸と過去最高。とにかく家が余ってきている状態なのです。
総戸数6242万戸の内訳は?
数字だけを見ると、じゃあ新しく建てる必要ないじゃない…と思うかもしれませんが、それはこの地震大国日本で全ての住戸が安全に使用できるとした場合です。しかし中には劣化が著しいもの、耐震性が不足しているもの等様々な物が混ざり合っているのです。
この様な状況で住宅を売るにはどうしたら?
さあどうでしょう。
『今の家、住まなくなったから売却しようか』なんて話している人もいるかもしれませんが、果たしてどうやって売りますか?
うちはいい家だから大丈夫だよって言いきれればいいのですがどうでしょうか?
そうなんですね、それを証明するのが難しいのです。
つまりそれを証明することを行わなければ見てももらえない建物になります。
買主さんから見ると、不安があるままの建物を購入することになります。
あなたが買主さんの立場だったらいかがでしょうか?
中古住宅(既存住宅)は何の品質を証明すべきなのか。
証明するといっても、何を証明したらいいのか分かりませんよね。
そこで証明すべき事項について以下に結論をまとめます。
耐震性
まずは誰もが心配な耐震性能です。これが無かったら地震大国の日本では不安で眠れないかもしれません。また、その耐震基準についても年代ごとに変化してきています。きちんと設計して建てたはず思っていても、法律が違っていれば現在の物より劣っていることになりますので注意が必要です。
↓証明すべき耐震性の記事はこちら
劣化の程度
耐震性があったとしても柱が腐っていたり、シロアリ(白蟻)の被害にあっていて構造がボロボロでは品質を証明するのは難しいです。また雨漏りの発生は長期的に見た場合に建物の劣化を進行させる恐れが高いので、これについても調査をしておくべきかと思います。
フラット35の適合性
これは住宅金融支援機構が扱う長期固定金利住宅ローンを使うために必要なものです。この住宅ローンは自営業の方や年収の低い方でも扱いやすいものになっています。家を売るときにまずは誰がお客さんになるのかを考えた場合には、その幅が広い方が良いと思いませんか。住宅を買う場合には多くの人が住宅ローンを利用しますので、こういったローンの対策もしておくべきです。
まとめ
いかがでしょう。この中古住宅市場の中で、ふるいにかけられたときに選択しとして残ることが出来るかが重要になってきます。
自分の家、販売する家の品質を証明することが重要
まずはこれを念頭に置きましょう。そしてその品質を証明すれば国が定めた様々なプロモーションを利用することが出来ます。耐震性・劣化の程度・フラット35の適合性については仲介業者さんも売主さんも押さえておくべき事項と思います。